障害の有無を超えた e スポーツの可能性
パラ e スポーツプレーヤーとのエキシビションマッチ
実施レポート

〜「ストリートファイター6」マスターランク
Jeni さん・NAOYAさんへの挑戦〜

2026年2月18日

 東京都は、障害の有無にかかわらず誰もがスポーツを楽しめる共生社会の実現を目指し、e スポーツの取組により、障害のある方とない方が対等に競い合える場を提供するため「パラeスポーツプレーヤーとのエキシビションマッチ(ストリートファイター6)」を初開催しました。

パラ e スポーツプレーヤーとのエキシビションマッチ 実施レポート

1 エキシビションの概要

■ 日時
令和8年1月10日(土曜日)10時30分~11時30分 ■ 場所
東京ビッグサイト 南1・2ホール ノースステージ

2 内容

<オープニング>

 なんと倉持由香さん、「NO モーション。」の矢野ともゆき。さん、星ノこてつ。さんは、ストリートファイター6のキャラクターにちなんだ衣装で登場!!


Jeni さん、NAOYA さんは若干緊張した面持ち...!?

<第1戦目>

 浅瀬シャロさん(エド) VS NAOYA さん(エドモンド本田)

 ストリートファイター6には、視覚情報を用いないゲーム体験を補助する「サウンドアクセシビリティ機能(音で相手との距離が分かるなど)が搭載されており、開発時に Jeni さん、NAOYA さんもサウンドデザイン監修として参画しました。NAOYA さんはその機能を駆使して戦います。
 浅瀬シャロさんはこのゲームをきっかけに Jeni さんや NAOYA さん含め、たくさんの方と知り合ったそうです!

0 対 2 で NAOYA さんの勝利!

浅瀬シャロさん
■ご自身の紹介

エンジョイ勢です。「ストリートファイター6」をきっかけにさまざまな人と出会えることが楽しいです。

■応募動機

普段知ることはない、オンライン対戦の画面の向こうにいる人に想像力を馳せるきっかけになればよいと思ったからです。

■当日に向けた思い

普段からよく対戦している相手なのでほどほどに肩の力を抜くことができました。

■対戦の感想など

全国に生配信されていることもあり緊張しましたが、ひとまず無事に終わってよかったです。

<第2戦目>

 のぶさん(マリーザ) VS NAOYA さん(エドモンド本田)

 のぶさんは YouTube や Twitch で目隠しをしてストリートファイター6 の配信活動をしており、NAOYA さんとは何度か心眼バトル(目隠しをしての対戦)をして、勝手にライバルだと思っているとのこと。
 NAOYA さんは国内初の全盲でのマスターランク到達プレーヤー。
 本日は、目隠しをしたブラインドマッチで「心眼対決」!
 はたして結果は...!

2 対 0 でのぶさんの勝利!
(NAOYA さんはとても悔しかったとのこと。)

のぶさん
■ご自身の紹介

普段 YouTube や Twitch でアイマスクで目隠しをしながらストリートファイター6 をプレイするライブ配信や動画を投稿しています。

■応募動機

NAOYA さんから、当企画を教えていただきました。大きなイベントの企画でストリートファイター6 をプレイしたことはなかったため、このような舞台に出たいと思い、応募してみたところ当選できました。

■当日に向けた思い

当日に私の武器である目隠しをしてストリートファイター6 をプレイする許可をいただき、対戦相手も盲目プレイヤーの NAOYA さんだと聞きました。大きなイベントの企画で全盲プレイ VS 目隠しプレイをできるなんて夢にも思っていなかったため、楽しみで仕方なく、当日が待ち遠しかったです。

■対戦の感想など

大きな舞台でプレイするという緊張感と楽しさがあり、本当に応募して良かったです。大舞台で全盲プレイ VS 目隠しプレイをたくさんの人に見ていただけて楽しんでいただけたことに、自分がやってきたことも意味があったかもしれないと思わせていただけました。もっとこれから頑張っていこうというモチベーションアップにも繋がりました。


そして、ここでサウジアラビア王国ファイサル王子と小池百合子都知事にお越しいただきました!


なお、会場は満席!(右手前には世界初車椅子エンターテイナー神威龍牙さん!?)

<第3戦目>

 カワギシさん(エド) VS 倉持由香さん(リリー)

 カワギシさんは、ご自身も障害をお持ちの方を支援する仕事をしており、対戦格闘ゲームを子供たちや障害をお持ちの人たちに教えたり広める活動をしているとのこと。
 倉持由香さんも、Jeni さんや NAOYA さんとお仕事をよくされているようで、障害のある方と接する方同士の対戦となりました。

2 対 0 でカワギシさんの勝利!

カワギシさん
■ご自身の簡単なご紹介

大阪で就労継続支援事業所、生活介護事業者に勤めながら障害をお持ちの方と e スポーツの親和性を広められたらと思い活動しております。

■応募動機

お仕事で NAOYA さん、Jeni さんとご一緒した事があったり、その前から Jeni さんの note のファンだったのでお会いしてご挨拶したいと思ったのと、企画自体が素敵なものだと思って応募しました。

■当日に向けた思い

関係者の皆さんにご挨拶できたら、と言う建前はありましたが、対戦相手が倉持さんと聞いた時から絶対負けたくない(強いのも毎晩ふ〜ど選手と戦っているのを知っていたので)と思い、リリー対策をして臨みました。

■対戦の感想など

NAOYA さん Jeni さんの対戦を生で初めてみましたが、圧巻でした。自身も目隠しで練習した事がありますが、あのレベルで動かせる様になるまでの努力は尋常じゃないんだろうなと。Jeni さんのプレーは完全に上手かった。強かった。是非いつか大会等でガチ対戦したいな、と感じました。

<第4戦目>

 MikotoChan さん(ジュリ) VS Jeni さん(エドモンド本田)

 MikotoChan さんからは、障害のある方と対戦できるのは、ご自身にとって嬉しい事。ご自身も聴覚障害者なので、障害者でもやれるんだぞという所を皆に知らせ、さらに広めていきたいとのことでした。
 さて、満を持して Jeni さんが登場。「EVO 2024」で 5,300 人中 257 位の成績を持つ Jeni さんの実力はいかに...。

ROUND2 は MikotoChan さんがギリギリまで Jeni さんを追い詰めるも...
0 対 2 で Jeni さんの勝利!

MikotoChan さん
■ご自身の紹介

私、MikotoChan でございます。生まれつき聴覚障害持ちです。

■応募動機

e パラスポーツを知ったとき、絶対に応募したいと思っていました。なぜなら、私も障害持ちであり、相手方も障害持ち。対戦できる機会が、なかなか無いのと、自分の周りに1人も居ないので、これは応募したほうがいいじゃないかと思いました。e パラスポーツというワードを、世の中に1人でも多く知ってもらいたい(広めたい)と思いました。また、私は e パラという競技(プロ)になりたいと気持ちが強くあります。

■当日に向けた思い

たくさんの人の前で、対戦するのは初めてだけど、1ラウンドでも取れたらいいなと思いました。

■対戦の感想など

Jeni さんと対戦してみて、予想より上手かったです。障害をお持ちとは思えないほど、操作が上手くて強くてびっくりしていました。また、機会があれば、リベンジして勝ちたいと思います!

<第5戦目>

 トンプソンさん(キャミィ) VS Jeni さん(エドモンド本田)

 トンプソンさんはリアルスポーツにおいて、トライアスロンのマスターズカテゴリー年間ランキング4位の実力者。どのような境遇であってもひとつのルールで"真剣勝負"ができるのが e スポーツだと思っており、相手が誰であろうと全力で勝ちにいきます!との意気込み!

 その言葉もあり、Jeni さんを相手になんと1勝を挙げるも...

1 対 2 で Jeni さんの勝利!

トンプソンさん
■対戦の感想など

Jeni さんとのランク差を相撲に例えると「十両力士が幕内力士に挑む」という、圧倒的な展開もあり得るカードでした。

その上キャミィとの相性も悪いエドモンド本田戦は大の苦手でしたが真摯に向き合い、さらにJeniさんのプレイを研究した結果いい勝負になったとは思います。しかし、最後はミスによって格の違いを思い知らされました。

e スポーツの世界には超えるべき垣根はありません。"障がいがあるのに強い"ではなく、ただ実力で負けたのです。それでも、初めての壇上試合で堂々と試合できたことを誇りに思います。

(明らかに変な格好で登壇したのに暖かく迎えていただき嬉しい反面、ネタにならずちょっと複雑な気持ちです笑)



そして一般対戦者対ゲストチームの対戦総合結果は...

2 対 3 でゲストチームの勝利!

 それぞれの対戦中や入場シーンでは、NO モーション。の矢野ともゆき。さん、星ノこてつ。さんが会場を盛り上げてくれました!
 対戦中のストリートファイター6の解説はもちろん、「サウンドアクセシビリティは、相手との距離に応じて、ピコンピコンと音が鳴る」ことや「コントローラー(デバイス)も多様化しており、カスタマイズすることがアイデンティティになる」などポイントをご紹介いただきました。

<スペシャルマッチ>

一般の対戦者の方がこれだけ熱い対戦を見せていただいたところで、せっかくなので最後はゲスト同士のスペシャルマッチ!

 倉持由香さん(リリー) VS Jeni さん(エドモンド本田)

1戦目は 0 対 2 で Jeni さんが勝利!


2戦目は 2 対 1 でなんと倉持さんが勝利!!!

ここで倉持さんが勝ったことで、会場は大盛り上がり!

最終戦までもつれ込むこのドラマティックな展開の中、3 戦目の結果は...
フルラウンドの 1 対 2 で Jeni さんが勝利!

スペシャルマッチの総合結果は... 1 対 2 で Jeni さんが勝利!

<エンディング>

 大役から解放された Jeni さんと NAOYA さん!


 東京 2020 大会のマスコットミライトワ・ソメイティも応援していてくれました!


 総合 MC は片岡由衣さん!元気いっぱいに笑顔で進行していただきました!


 なお、片岡さんの横にあるのがユニバーサルコミュニケーション機器です。デジタル技術を活用した情報保障で、だれでも当ステージイベントをお楽しみいただけるように設置しました!


 最後は全員で写真撮影♪
 e スポーツを通じて、障害もある方もない方も対等に戦い合いました!





★動画はコチラからご覧ください。

3 出演者の方等からの感想

  ※ゲストのプロフィールはコチラ

Jeni(ジェニ)さん
■ご自身の紹介

「東京 e スポーツフェスタ 2026」という素晴らしい舞台にお招きいただき、心より感謝申し上げます。エキシビションマッチでは、私のプレイを通じ、障害の有無を超えて対等に戦える e スポーツの可能性を少しでも証明できたなら嬉しいです。
 倉持さんとの対戦や来場者の方々との交流は、私にとってかけがえのない経験となりました。e スポーツは、誰もが輝けるフィールドです。このイベントが、まだ見ぬ誰かの「一歩」につながることを願っています。共生社会の実現に向け、私自身もここからさらに挑戦を続けていきます。


NAOYA(ナオヤ)さん

 この度は貴重な機会をいただけて嬉しかったです。
 結果は 1 勝 1 敗で、あやうく一般公募チームに勝ち越しを許しそうなひやひや展開を演出してしまいましたが、とても充実した時間でした。
 私が対戦したお二人は、プレイスタイルが大きく異なっていたのでストリートファイター6 というゲームの奥深さと、多様なプレイヤーが関わることができるということを身をもって感じることができました。
 次こそは、最後のエキシビションに選出されるようなプレイヤーを目指してこれからも頑張ります。
 また来年も e スポーツフェスタでお会いしましょう!!


倉持 由香さん

この度は「東京 e スポーツフェスタ 2026」に出演させていただき、ありがとうございました! 特に印象的だったのは、Jeni さんとの『ストリートファイター6』エキシビションマッチです。
Jeni さんと対戦するのは約 2 年ぶりだったのですが、フルセットフルラウンドにもつれる熱い闘いができて楽しかったです!
 「障がいの有無に関係なく、ゲームの中では平等に競い合う」ことができる e スポーツの素晴らしさを、改めて感じさせていただきました。会場の皆様とも熱気を共有でき、本当に楽しい一日でした。またこのような機会があれば嬉しいです!


NO モーション。さん(矢野 ともゆき。さん・星ノ こてつ。さん)

 「東京 e スポーツフェスタ 2026」での MC・実況、最高に楽しかったです!
 これほど熱気にあふれたイベントになるとは!
 Jeni 選手の顎 (あご)での操作による超反応や、全盲の NAOYA 選手の心眼プレイなど、障害を感じさせないスーパープレイの連続でした!
 それを見る観客席との盛り上がり、声を出しての一体感、誰でも参加が出来る e スポーツの楽しさがそこにありました。
 今後も盛り上げていきます!


片岡 由衣さん(進行 MC)

 e スポーツとは 10 年以上イベントを通して関わらせて頂いていましたが、2 年前に e パラスポーツと出会い、e スポーツの更なる素晴らしい可能性を感じていました。
 今回のエキシビションマッチは、その可能性の広がりを沢山の方々と体感する事が出来たと思います。
 全盲の e スポーツプレイヤー NAOYA さんと、目隠しをされたのぶさんの「心眼」バトルは、対戦画面を見ている私たちに、人間のとてつもない能力を見せつけてくれました!
 また、Jeni さんの自作の顎で操作するコントローラを巧みに使いこなし、見応えのあるバトルを繰り広げていた姿も大変印象深かったです。
 選手のみなさんの e スポーツへの熱い思いや日々の努力と、それに応える「技術力」の高まりも e パラスポーツの発展の大きな存在だとも感じました。
 まずは e パラスポーツの存在を沢山の方に知って頂いて、沢山の方々と e パラスポーツを盛り上げていきたいです!!


<事業協力>
株式会社 ePARA 加藤大貴代表取締役

 「東京 e スポーツフェスタ 2026」に関わってくださった皆さまに、心より感謝します。Jeni 選手と倉持由香さんの熱いエキシビションや、NO モーション。さんの実況が会場の一体感を生み、e スポーツが持つ「対等」の価値を改めて示してくれました。
 何より今回は企画段階から障害当事者がインクルーシブに参画し、運営・演出・挑戦の場づくりまで共に担えたことが大きな前進です。この舞台が、まだ見ぬ誰かの挑戦に連鎖することを願っています。

<SNS 上のコメント>

  • 障害者の方とも同じ土俵で戦える!e スポーツの希望のようなものを強く感じるイベントだった!
  • 盲目の方、電子音で相手との距離を汲み取りながら対戦。それ見えてるでしょと言われる意味が分かる。顎で操作されている方、操作方法と対戦画面に釘付けになってしまった。すごすぎ!
  • ストリートファイター6の試合良かったな...障害のハンデを工夫して克服して腕を上げためちゃ強プレイヤーの試合面白かった!
  • 東京都は e パラスポーツという領域にも今後力を入れていくのかな...という意気込みを感じた。障害有無問わず等しく活躍できるジャンルには可能性を感じる。
  • ストリートファイター6の対戦は迫力満点!素敵なプログラムに感動!「e スポーツは、スポーツだ!!」大興奮の時間でした!

<最後に>

 今回のステージイベントでは、一般対戦者の5名の方、Jeni さん、NAOYA さん、倉持由香さん、それぞれが e スポーツを通じて本気で競い合い、NO モーション。さんの盛り上げとともに観る人を感動させてくれました。
 e スポーツは、障害の有無、年齢、性別の壁を越えて取り組めるダイバーシティなスポーツです。
 東京都は今後も、あらゆる人がスポーツで輝き、スポーツでつながる環境の実現に向けて、取り組んでいきます。

【問合せ先】

スポーツ推進本部スポーツ総合推進部パラスポーツ課 事業調整担当
電話:03-5000-7243(直通)