第9回 日本航空株式会社

2026年2月9日

日本航空株式会社
ウエルネスをJALの文化に。
日本航空株式会社

安心で安全な空の旅をお届けするため、従業員一人一人の健康が航空の安全を支えるという強い思いのもと、これまで運動やスポーツを通じたウエルネスの推進に取り組んでまいりました。 「東京都スポーツ推進モデル企業」の殿堂入りや「健康経営優良法人(大規模法人部門(ホワイト500))」の6年連続認定などが表す通り、多岐にわたる健康施策が高く評価されています。 その中心となる健康増進プロジェクトが「JAL Wellness」です。健康経営の先頭に立つ健康経営責任者(CWO=Chief Wellness Officer)を務める副社長の斎藤祐二さんに、従業員とその家族を見守る施策についてお話を伺いました。 また、人財本部 ウエルネス推進部の高倉強さんには、今回の体力測定の感想や日頃の取り組みなどについてお聞きしました。(※所属は取材当時)

■ インタビュー
代表取締役副社長執行役員
斎藤 祐二(さいとう ゆうじ)さん
※所属は取材当時のものです
代表取締役副社長執行役員 斎藤 祐二(さいとう ゆうじ)さん

職場の健康づくりを支えるWellnessリーダー

「JAL Wellness」を策定した背景や目的について教えてください。

斎藤さん:航空の安全を支えるために、JALグループの全従業員の健康が不可欠であるという考えが根底にあります。 その健康のためには、企業理念が表す「物心両面の幸福」を追求し、心身ともに満たされる職場環境が欠かせません。そんな心身の健康を第一に考えた環境実現のためのプロジェクトが「JAL Wellness」です。特に「生活習慣病」「がん」「メンタルヘルス」「たばこ対策」「女性の健康」の5つの項目について、健診の受診率向上、喫煙率や高ストレス者割合の低減などの目標値を定めて、改善に向けた取り組みを続けています。

経営層自らが、健康経営の旗振り役を務めるにはどのようなことが大切でしょうか?

斎藤さん:健康維持の重要性を示す姿勢は、経営の担い手がメッセージを発信することでより説得力を持つと考えています。一方で、グループ各社・各部門には、部署の上長とは別に「Wellnessリーダー」という健康づくりの推進役を配しています。Wellnessリーダーは、部署、グループの環境や特性に見合ったウェルネスに関わる活動を、無理なく楽しめる工夫を交えながら、日頃から考えて取り組んでいます。 私自身も健康経営責任者として、Wellnessリーダーたちが集まるミーティングに参加し、常に健康に関する職場の状況を把握しています。健康施策についても通常の業務同様にトップダウン、ボトムアップの連携が大切であり、そのPDCA(計画・実行・評価・改善)のサイクルを従業員とその家族、会社、健保が三位一体でつくり上げることが重要だと考えています。

体の専門家、トレーナーが従業員の運動、腰痛予防をサポート

健康のために体を動かすどのような取り組みがありますか?

代表取締役副社長執行役員 斎藤 祐二(さいとう ゆうじ)さん

斎藤さん:健康増進の働きかけをするウエルネス推進部には、運動やストレッチなどの指導ができる専門のトレーナーが所属しています。健康関連のイベントなど産業医と連携して様々な取り組みをしていますが、なかでもJAL「本気の!ラジオ体操」は、十数年前から続けている象徴的な健康施策です。 日本人には馴染みのあるラジオ体操を、ポイントをおさえて正確にしっかり行うというものです。シンプルな試みなのですが、そもそもラジオ体操自体が筋肉や関節をまんべんなく動かせる全身運動ですので、真剣に体を動かすことでじんわり汗をかけるほどの運動になります。朝礼やイベントで行いますが、トレーナーが見本を見せながら指導するので、従業員は手を抜けません。 また、部署の仲間と一緒に行うことで連帯感が生まれる効果も期待できます。他にも、特に客室乗務員や空港職員を中心に、定期的なストレッチ指導を実施しています。トレーナーが直接指導を行うことで、ストレッチや筋トレなども交えた継続的な腰痛予防・ケガ防止につながるよう心がけています。

体力測定に新しいトレーニングツールを追加

「東京スポーツドック」への参加は、新たな施策への鍵となりそうでしょうか?

斎藤さん:健保との共催で健康フェスタなどのイベントを開催しているのですが、その際に体組成計などの計測器を使った簡単な体力測定を実施しており、自分の身体と向き合う機会となる実感は得ていました。今回の測定もWell-beingにもつながる健康意識を高めるには良い機会になるという思いもあります。 さらに今回は、トレーナーからの薦めもあり、健康イベントで導入したこともある「REAXION」という次世代ツールも測定種目に加えました。これは不規則に光るランプをタッチして反応力、反射、敏捷性を鍛えるトレーニングツールです。今回は、体験した結果を年代別の平均値と比べてもらっています。 アスリート向けのトレーニングツールをJAL独自の体力測定のツールとして組み込みました。従業員に目と脳、体の動きのつながりを活性化させるビジョン(眼)トレーニングの可能性を実感してもらいたい、運動が苦手な方にもゲーム感覚で楽しんでいただきたいというトレーナーからのアイデアによるものです。 参加者からは、体力測定の他の計測、種目の結果も参考にし、現状の自分の体を可視化することで、健康意識を高められたという声も聞けました。こうした「REAXION」や今回の体力測定のように、従業員の興味を喚起し、モチベーション向上につながる施策を今後も継続することで、従業員一人一人の心身の健康に寄り添っていきたいと考えています。

■ インタビュー
人財本部 ウエルネス推進部
高倉 強(たかくら つよし)さん
※所属は取材当時のものです
人財本部 ウエルネス推進部 高倉 強(たかくら つよし)さん

身近な体操を体力づくりに活用

所属されているウエルネス推進部の取り組みについて教えてください。

高倉さん:従業員の健康管理、体力の維持、増進の働きかけが主な役割です。所属の保健師・看護師や臨床心理士、トレーナーを各部署や従業員の状況に合わせて振り分けています。 また、アプリを使ったウォーキングイベントや健康フェスタでのブース出展などのイベントの運営にも携わっています。なかでも、運動不足の対策として実施しているJAL「本気の!ラジオ体操」は、その主軸ともいえる取り組みです。 トレーナーの指導に従ってしっかり行うと、翌日体のあちこちが筋肉痛になることも。さらに短時間でも部内の仲間と一緒にやるので、職場の結束力も強まるようです。

体力測定を従業員全員にフィットする健康施策のきっかけに

体力測定を受けることは、日頃の運動の成果や体力の現在値を知るうえでも有効でしょうか。

実際の測定の様子

高倉さん:客室乗務員は健康増進への意識が高い傾向にありますが、本社勤務でデスクワーク中心の従業員はどうしても自身の健康維持対策がおろそかになりがち。本格的な体力測定を受ける機会があまりないので、自分の健康状態と向き合う良い機会だと思います。 私自身の体力の現状を数値で知りたかったので、測定を受けることにしました。普段は、特にスポーツをせずに、週末のウォーキング程度。ただ、勤務地の一つ手前の駅で降りて歩いて通勤するなど、日頃から歩くことは意識している方かと思います。測定結果は比較的よいほうで、歩くだけでも体力づくりに効果が出ていると実感できました。 追加で導入した「REAXION」は、JAL独自の体力測定JAL Fitness Checkの測定項目の一つです。今後、イベントや各部門のウェルネス活動を通じて段階的に展開し、従業員の誰もが取り組める健康施策として展開していきたいと考えています。こうした取り組みや今回の体力測定などを地道に継続し、従業員一人一人の健康意識を高めていきたいです。

測定の様子

握力

正しい方法で測定器を握り、左右それぞれの握力を測定。日常生活で頻繁に使う手指の筋力ですが、普段はあまり意識することがありません。今回の測定を通じて、左右の筋力バランスを知るきっかけとなり、改めて自分の身体の特徴を理解する機会となりました。

握力測定の様子

立ち幅とび

踏み切り線から大きくとび、着地位置までの距離を測定。立ち幅とびでは、下半身の瞬発力と全身の連動性が求められます。測定を通じて、脚力だけでなく体幹の安定性やバランス感覚も確認でき、日常生活やスポーツに必要な筋力の使い方を意識する機会となりました。

立ち幅とびの様子

今回ご協力いただいた企業

日本航空株式会社(にほんこうくう かぶしきがいしゃ)

本社所在地:東京都品川区東品川二丁目4番11号 野村不動産天王洲ビル

設立:1951(昭和26)年8月1日

従業員数:14,431名(2025年3月31日現在)

事業内容:
定期航空運送事業及び不定期航空運送事業・航空機使用事業・その他附帯する又は関連する一切の事業

健康経営への取り組み:
JALグループは、従業員と家族の健康増進と安全な職場環境の整備を重視している。2012年に始まった「JAL Wellness」は現在「JAL Wellness 2025」として、生活習慣病・がん・メンタルヘルス・たばこ対策・女性の健康を柱に継続的に取り組んでいる。さらに、副社長が健康経営責任者を務め、各職場のWellnessリーダーを支援し、一人一人が生き生きと活躍できる環境づくりを推進している。こうした取り組みが評価され、「東京都スポーツ推進企業」に認定されるとともに、「スポーツ推進モデル企業」に複数年選定され、令和6年度には殿堂入りを果たした。さらに、「健康経営優良法人(大規模法人部門(ホワイト500))」にも6年連続で認定されている。

問合せ先

東京都 スポーツ推進本部
スポーツ総合推進部 スポーツ課
電話 03-5320-7847