スポーツ推進本部

カヌーのプログラムは、旧中川で実施しており、この日は15期生３名が参加しました。

水辺は身に堪える寒さでしたが、本事業の修了生も練習に来ていて、活気が感じられました。

まず、怪我や事故を防止するため、受講生は修了生と一緒にウォーミングアップを入念に行いました。ゴムバンドで肩の可動域を伸ばしたり、土手をランニングしたりして、身体を十分にほぐして温めてから、パドルとライフジャケットを用意し、出艇の準備に取り掛かりました。

競技で使うパドルは、水を確実に捉えられるように、ブレードと呼ばれる先端部分の角度を調整できるようになっています。昔は90度が一般的だったようですが、受講生は現在主流となっている65～75度に調整していました。また、艇のペダルの位置も、選手の足の長さに応じて調整できるようになっています。ペダルから足が滑らないようにするため、裸足で操縦する選手もいるそうです。

カヌー競技では水上でバランスを取ることが非常に難しいため、この日の水温を考慮し、比較的安定感のある４人乗りカヌーを使って練習を行いました。受講生は地上でフォームの確認をした後、慎重にバランスを取りながら艇に乗り込み、いざ出艇すると、同乗する指導者の掛け声のもと、徐々に漕ぐスピードを上げていきました。他の指導者は自転車に乗り、艇と並走しながら土手側からも受講生にアドバイスしており、その声掛けによって、受講生の息や動きが合っていく姿がとても印象的でした。

中間地点では体調を考慮し、水分補給をする等、しっかり休憩をとりながら実施していました。カヌーでは、パドルを漕ぐときの水しぶきが顔や身体にかかるため、水量によっては息がしづらくなることもありますが、懸命に取り組む受講生の姿に、これまでの練習の成果が見てとれました。旧中川では、本事業の修了生だけでなく、パラリンピアンも練習しており、身近に世界レベルのカヌー競技者がいる環境は受講生にとっても励みになっているようでした。

トップアスリートの今後の成長をお楽しみに！