東京都スポーツ推進総合計画
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第1編第1章東京におけるスポーツの推進スポーツの効用・効果▼▼4*2Tsuji I, et al: Impact of walking upon medical care expenditure in Japan: the OhsakiCohort Study.IntJ Epidemiol2003; 32: 809-14.*3Hirai H, Saito M, Kondo N, Kondo K, OjimaT. Physical Activity and Cumulative Long-Term Care Cost among Older Japanese Adults: A Prospective Study in JAGES. International Journal of Environmental Research and Public Health. 2021; 18(9):5004. https://doi.org/10.3390/ijerph18095004*1国立研究開発法人国立⻑寿医療研究センター「あたまとからだを元気にするMCIハンドブック」―24―(1)健康の維持・増進第1章東京におけるスポーツの推進>4スポーツの効用・効果>(1)健康の維持・増進健常高齢者を対象とした研究では、運動習慣がない人は運動習慣がある人(週2〜3回以上)と⽐べて、認知症になるリスクが1.82倍であることが報告されています。また、高齢者を対象とした調査で、ウォーキングよりハードな運動(早歩きなど)を週3回以上継続している人は、運動習慣のない人(週1日以下)に⽐べて50%も認知症になりにくいことが分かっています*1。宮城県大崎町で行われた調査によると1日の歩く時間が30分以下の人は、1時間以上歩いた人と⽐較して、月額15ポンド(2,900円)多く医療費を使ったという結果があります*2。活動性の違いによる介護費用に関する調査によると、歩行時間が1日30分未満の日本人高齢者の介護費用は、1日60分以上歩いた人よりも約5年間で約13.5万円高かったという結果が出ています*3。「東京都健康推進プラン21(第三次)」では、誰もが生涯にわたり健やかで心豊かに暮らすことができる持続可能な社会の実現に向け、都⺠⼀人ひとりの主体的な取組とともに、社会全体で支援し、誰一人取り残さない健康づくりを推進しています。同プランでは、健康寿命の延伸及び健康格差の縮小を図るため、日常生活における身体活動量(歩数)を増やすことを目標に掲げるなど、身体活動・運動の増加に向けた取組等を推進しています。スポーツは、認知症の予防等にもつながるとともに、医療費や介護費の増大を抑える効果がある運動習慣と認知症身体活動と医療費・介護費東京都健康推進プラン21(第三次)東京都健康推進プラン21(第三次)4スポーツの効用・効果

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