東京都スポーツ推進総合計画
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*1 Ikeda N, et al. Adult mortality attributable to preventable risk factors for non-communicable diseases and injuries in Japan: a comparative risk assessment. PLoSMed. 2012; 9: e1001160.第1編第1章東京におけるスポーツの推進▼▼4スポーツの効用・効果*2 スポーツ庁web広報マガジン「日本人の座位時間は世界最⻑「7」時間!座りすぎが健康リスクを高めるあなたは大丈夫?その対策とは・・・」東京都が平成29(2017)年度に実施した「スポーツを通じた健康増進に関する調査研究」では、身体活動量が多いグループほど、死亡や非感染性疾患の発症リスクが低下するという報告があります。また、日本人成人の非感染性疾患及び外傷による死亡に対する予防可能な危険因子について調べた研究*1では、非感染性疾患者のうち約5万人が運動不足が原因で死亡していることが分かりました。加えて、運動不足は喫煙、高血圧に続き日本人の死亡原因の第3位であることが報告されています。身体活動には、加齢に伴う筋力の低下や心の不調の予防のほか、心臓病、脳血管障害、がんなどのリスクを下げるといった様々な健康上の効果が期待されます。世界各国の座位行動を調べた厚生労働省の調査によると、1日の座位時間について中央値が300分であるのに対し、日本は400分を超えており、日本人は座りすぎのリスクが大きいと考えられます。⻑時間座り続けることで血流や筋⾁の代謝が低下し、心筋梗塞、脳血管疾患、肥満、糖尿病、がん、認知症など健康に害を及ぼす危険性が指摘されています。また、1日に座っている時間が4時間未満の成人と比べ、1日に11時間以上座っている人は死亡リスクが40%も高まるといわれています*2。―23―(1)健康の維持・増進1.001.401.021.150〜1(短時間)4〜81日の座位行動時間8〜1111以上(⻑時間)第1章東京におけるスポーツの推進>4スポーツの効用・効果>(1)健康の維持・増進スポーツは、死亡・非感染性疾患のリスクを低下させる身体活動と死亡率の関係座位行動と死亡率の関係(相対危険度)1.5図表出典:「スポーツを通じた健康増進に関する調査研究」(平成30年3月、オリンピック・パラリンピック準備局)図表出典:厚生労働省ウェブサイトhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/undou/index_00003.html(2025/3/28 )身体活動量と死亡・非感染性疾患発症リスクの相関関係図座りすぎと寿命の関係1.00.50.04スポーツの効用・効果

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